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考える言葉

意志力Ⅱ

2013年05月13日

 前回のテーマ、"意志力"が思いのほか反響がよかったので、"意志力Ⅱ"・・・。

 

 さて、私たちの"意志力"が試される場面って、どんなときだろうか? ケリー・マクゴニガル女史は、その著書のなかで、次の三つのパターンを紹介している。

 

 ①「やらない力」
 もっとも典型的なケースとしては、誘惑に打ち勝つこと。 食欲・睡眠欲・性欲という生理的な欲求やその他衝動的な物欲、感情などの本能を抑制する力が問われるのであろう。「ノーという」"意志力"・・・。

 

 ②「やる力」
 やろうと思いながら、ずっと先延ばしをしていないか。そんな場面で問われるのが「やる力」である。面倒だと思いつつも、自分のやるべきことを「やる力」のことである。

 

 ③「望む力」
 誘惑を目の前にしながら、どうやって踏みとどまれるのだろうか?自制心を発揮するには、自分にとって大事なモチベーションを思い出す必要がある。これが「望む力」である。

 

 女史は、『"意志力"とは、この「やる力」「やらない力」「望む力」という3つの力を駆使して目標を達成する力だ』と定義している。

 

 自らの経験からいうと、"意志力"の強化は、「望む力」を鍛えるのがもっとも有効的だと考える。

 

 「おまえって、けっこう危なっかしい感じだけど、ナンカ踏みとどまるんだよな。バランス感覚がいいというか・・・・・」

 

 誘惑に土俵際までもっていかれるが、踏みとどまる。不用意に土俵を割らない。そこから引き戻す力が「望む力」の強さなのだ。夢や志が高くて、鮮明であればあるほど、誘惑の罠から逃れようとする、引き戻す力が強く働くのである。

 

 新しいことにチャレンジする目標を掲げて、あきらめずに頑張っている人だったら、誰もが経験することがある。それは、今日やるべき予定をやらず、明日に延ばしてしまったら、明日の自分がどんなに辛い思いをするか。明日の自分は、それを乗り越える"意志力"を持ち得ているのであろうか・・・、否。(明日の自分の過大評価)

 

 目先の誘惑に負けて、先送りしている自分がいる。そんな自分なのに、将来の自分はそうじゃないといえるだろうか・・・。現在の自分がすることは、将来の自分にそっくり跳ね返ってくるのだ。

 

 "意志力"とは、考え、行動する習慣なのだと思う。

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