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考える言葉

視点

2018年04月16日

 "視点"とは、物事を見たり、考えたりするときの目のつけどころや観点をいう(類語大辞典)。

 よく、「"視点"を変えて考える」とか「相手の"視点"に立つ」などという使い方をすることがあるが、仕事に限らず、人生においても、極めて重要なことだと心得ている。"視点"という言葉には、次の二つの意味で用いられているようだ。

 ① どこを見ているかという、注視点のこと。

 ② どこから見ているのかという、立脚点のこと。

 いつの時代においてもなくならない「嫁姑問題」を例に少し考えてみよう。

 昔の嫁姑問題は、嫁いできた嫁が夫の両親のところで同居して、姑から嫁の分際を弁えていないと"視点"(=立脚点)から、自分の嫁いできた時の苦労話を聞かせながら、「苦労が足りない!」と虐められるケースだ。

 今の嫁姑問題は、同居していないのに、息子可愛さに、嫁の妻としての至らなさの視点(=注視点)から始まり、嫁の両親の悪口まで言い出すという。息子(嫁の夫)に聞くと不自由を感じていないはずなのに、ホントは嫁の態度が気に入らないのだ。離婚騒動にまで発展するというから恐ろしい・・・。

 結婚というのは、元来、育った環境(土壌)が違う二人が出逢い、結ばれて、新しい家庭を築く営みだから、お互いの価値観を共有し合い、統合されていくのに時間がかかるのが当たり前・・・。

 お互いが、相手の立場に立って、相手の尊敬できるところに"視点"を置くことを心掛けなければ、いい関係性ができるはずがないと思う。それこそ、"視点"を間違えないようにしないといけない。

 さて、仕事においても、"視点"の置き方は成果に大きな影響を及ぼす大切なテーマである。

 一生懸命に仕事に精を出しながらも、大きな成果を挙げる人とそうでない人がいる。

その原因の多くは、"視点"にあると考える。

 ① 自分の仕事に対する努力の方向性は、協力し合う相手の"視点"と合っているのだろうか。

 ② その仕事の目的という"視点"から思考し、行動しているのであろうか。

 ③ つねに、全体と部分との関係性という"視点"から見直し、独りよがりにならないように配慮しているだろうか。

 そして、現在と未来とのバランス思考の"視点"も心得たいと考える。

(H30.4.16)

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