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理念を語る

2018年07月23日

 IG後継者育成塾・第5期生の卒業式が無事終了した(7月20~21日)。2008年9月に第1期がスタートして、10年の歳月を経たことになる。

 当塾の恒例であるが、卒業する塾生一人ひとりが二年間で学んだ成果をビジョンに込めて、駈けつけてくれた現社長たちの前で、発表するセレモニーがある。少しの緊張と同時に、感慨深い想いが胸に込みあがってくる瞬間でもある。

 "後継者塾"の主たる目的は、世代交代期の経営者に求められる「自己革新力」の習得だ。つまり、あらゆる変化に敏で、何故を問うイノベーション力と周囲を巻き込む強力なリーダーシップ力の育成である。

 10年前と比べると、さらに自己変革、イノベーションの重要性が痛切に問われて

いるような気がする。

 そんな時代の背景もあってか、今回の発表における内容は、自社あるいは自らの"理念を語る"塾生の姿勢が、強く印象に残った。何を学ぶべきかを、十分に理解したうえで2年間付き合ってくれていたのだと嬉しく思った。

 自己革新を推し進めようとするとき、大切なのはいうまでもなく、ブレない軸の置き方である。その軸とは、まさに理念であり、その人の生き様だ、と考える。小手先のテクニックでかわせるような安直な時代ではない、という健全な危機意識を持ってくれているのであろう

 だが、"理念を語る"ということは、決して生易しいことではない・・・。覚悟が必要だ。

崇高な内容であればあるほど、周囲への影響力なども考えると責任が伴う。そのプレッシャー堪えるためには、何が必要なのだろうか?

 それは一言でいうと、自尊心であろう。自尊心とは自分を信じる力であり、自らの可能性へのチャレンジ精神である。そして、それは他人を信じることにつながるものだ。

 ニーチェの言葉に、つぎのようなものがある。

 「自分をたいしたことがない人間だなんて思ってはならない。それは、自分の行動や考え方をがんじがらめに縛ってしまうようなことだからだ。そうではなく、最初に自分を尊敬することから始めよう。まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、"人間として"尊敬するんだ・・・」

 "理念を語る"ことは、365日の生き様だ(渡辺美樹氏)。後継者としての自覚が生まれ、その道を一歩踏み出す覚悟が生まれたことだと思う。

 素晴らしい発表をしてくれた塾生と見守ってくれた現社長に心から感謝に意を表したい。さて、IG後継者育成塾・第6期(9月)がスタートします。ぜひ、ご参加を!

(H30.7.23)

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