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考える言葉

片づけ

2018年08月20日

 幼少の頃の躾で最も大切なことの一つに、"片づけ"の習慣があげられる。

 確かに、「遊んだ後は、ちゃんと"片づけ"なさい」と母親からいわれた記憶がある。最近も、お母さんたちが子供たちに、そんな注意をしているのをよく耳にする。

 だが、大人になると、その"片づけ"の習慣がちゃんと身についている人とそうでない人とに、はっきりと分かれているような気がする。

 ひと頃、『5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)』というのが流行ったのは記憶に新しい。弊社においても、コンサルタントにお願いし、取り組んだ時期がある。確か、5Sの責任者まで決めて職場ぐるみで実施したが、どうだろうか?その活動の成果はどうだったのか・・・。問題意識のレベルが低かったような気がする。

 『トヨタの片づけ』(OJTソリューションズ/中経出版)という本がある。その本の中に、

「"片づけ"は雑務ではない。仕事そのものである」という一節がある。何のために"片づけ"をするのか?

 ① 作業や時間のムダを省く

 ② 乱雑さから発生するミスなどを省く

 ③ 仕事の効率化を推進する

 「生産性の向上」という経営課題に取り組むための手段として、"片づけ"に全社で取り組んでいるというスタンスが素晴らしい。

 「歳をとると、何事も面倒くさくなる・・・」というある人の一言で、「面倒くさいと感じたら歳をとった証拠だ」と思うようにして、心掛けてやり出したのが"片づけ"である。

 日常的などんな事でもいい。朝起きて着替えたら、パジャマをたたむ。ご飯を食べ終えたら、すぐに茶碗を洗う。使い終わったものは、元に戻すなど・・・。大切なことは、やり続けて習慣化することだ。完了感をいつも味合うことができて、頭の中がすっきりと片づいて、気持ちの切り替えができて、次の仕事への転換がスムーズにいく。そして、心の余裕ができるから不思議だ。

 ここまで書いていて、ふっと気になったことがある。ずっと前から、机の下の置きっ放しになっている段ボール・・・。整理棚の中の、一年以上も触れていない過去の書類関係など・・・。片づけの第一歩は捨てることから始まるという名言。それから、最近気になるのがメールやラインの量が多すぎて、返信が遅れがちになっていること。これも、さっさと"片づけ"をしないと、相手に対して失礼になると思いつつ・・・。

 "片づけ"は、生産性の向上(仕事の質化・効率化)につながるし、人間関係の良否に関わる大切な仕事である。

(H30.8.20)

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