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考える言葉

自己責任

2019年09月02日

 IG会計グループの経営システムの根幹をなすものに、「IG式目標管理システム」がある。そして、このシステム導入の主たる目的は主体的な人材の育成にある。

 ここでいう主体的な人材とは、コヴィー博士の『七つの習慣』の第1の習慣にもあるように、率先力を発揮するだけではなく、人間として自分の人生に対して"自己責任"の原則で物事を考えることができる人のことをいう。

 職業柄、多くの中小企業のトップ経営者の人たちと出逢い、お付き合いを頂いているが、立場上、否応なく自立しなければならず、成功も失敗もすべて自分の責任となる。つまり、彼らは"自己責任"を自覚せざるを得ないのである。

 さて、問題は組織(=集団)の中に身を置く社員一人ひとりの自覚である。多くの人たちは、上司や周囲からの影響を受けて、受動的に反応してしまう・・・。トップ経営者のように、組織の中で起こるすべての問題を"自己責任"の原則で捉える習慣はどうすれば身につくのだろうか。

 実は、社員一人ひとりが"自己責任"で物事を考える習慣を培うことができるような職場環境をつくろうと思い、導入したのが「IG式目標管理システム」である。

 基本的な考えは、「任された仕事に対する成果目標を自分の意思で掲げ、その達成のために自己管理を徹底して行う」ということである。この考えをベースにして、「仮説~実践~検証」という経営サイクルが持続していけるような仕組みをつくり、組織としての運営体制をつくっている。

 コヴィー博士も述べているが、「人間は刺激と反応の間に選択の自由」を持っている。この選択の自由の中にこそ、人間の本質である「四つの独特な性質(自覚・想像力・良心・自由意思)がある」という。

 組織(集団)で働く社員一人ひとりが"自己責任"の習慣を培うために必要な要因の一つは、「選択の自由」を与えることではないかと考える。つまり、外部からの刺激に能動的に働きかけることができる自由である。

 もう一つ挙げるとすれば、「参画型経営」のスタイルであろう。IG会計グループでは創業間もない頃から、小さいながらも事業部制構想を掲げて組織化を図り、17年前から事業部を分社化し、それぞれに社長をやってもらっている。

 これも、経営支援という社長のお手伝いをさせてもらう以上は、社長の気持ちがわからないと無理・・・。そのためには自ら社長を体験することが一番という発想だ。

 曲がりなりにも、IG会計グループに"自己責任"を育む組織風土があるとするならば、「選択の自由」と「参画型経営」を尊重しようという「経営の意思」の現れであろう。

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