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考える言葉

未来会計

2018年09月25日

 時代の転換期においては、必ず古いものが捨て去られて、新しいものが生まれてくる。新旧交代という新陳代謝は、避けがたい自然の摂理(the low of nature)である。

 今私たちが生きている21世紀という時代は、パラダイムシフトの時代だといわれ、様々な変化がどのような業界においても生じ、あらゆる常識やルールを創造的破壊へと導いている。

 さて、先週の"考える言葉"シリーズの続きになるのだが、NN大会の「基調講演」の内容について紹介をしたい。

 今回の基調講演のテーマは、「会計で世の中を変える!~未来会計事業化の重要性」で、講師は澤邉紀生・京都大学教授(もう数年も前から、NN大会には出演して頂いたり、いろんな助言を頂戴して頂いたりしている・・・)。

 同教授は、「自分の研究は世の中に役立っているのだろうか?」という疑問から臨床会計学を提唱された方で、まさに今回のテーマそのものである。

 会計には、大きく二つの領域がある。一つは、財務会計と呼ばれるもので、企業活動の結果を整理して、ステークホルダーに報告をすることを旨とする領域で、報告会計あるいは制度会計とも呼ばれているものだ。(一般に普及しているもの)

 もう一つは、管理会計と呼ばれるもので、経営者の意思決定に役に立つ会計情報を体系化したものである。京セラの稲盛さんがいう、「会計が分からないで、経営ができるのか」は、まさに管理会計の重要性を指摘されたのだと思う。

 日本の中小企業の数は、1990年代のピーク時(約500万社)からすると、3割減だといわれている。その7割弱は赤字であり、さらに127万社が後継者未定という問題を抱えているのだ。

 同教授は、中小企業経営者の特徴を次のように指摘している。

 「中小企業の経営者は、直感力に優れ、直感的に行動する人が多い、上手くいっているときはいいが、上手くいかないと軌道修正が難しい・・・」と。

 そこで、経営と会計を結びつけることができる管理会計を熟知した会計人が、助言者・コーチ役を果たすことができれば、「会計で世の中を変える!」ことができるというのが、同教授の主張である。全く同感である!

 IG会計グループでは、それを未来会計(=MAS監査)と称し、20数年前からサービス展開をしているが、約9割近くの顧客が黒字である。

 澤邉教授と共に、「会計で世の中を変える!」という気概で仕事に挑みたい。

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