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考える言葉

継続学習

2024年01月08日

かつて「生涯学習(life‐long education)」の名のもとに、従来の学校教育中心の考え方を脱却し、社会人になってからも広く、長く、学習機会を持つことの重要性が盛んに言われるようになった時期があった。
 税理士という知的サービス業に関わっている者としては、新しい知識の習得は仕入れのようなものだから、専門書はもちろん一般書を読んだり、各種セミナーにも積極的に参加したり、継続的に学習をやり続けてきたつもりである。
 だが、多くの社会人にとって、日常業務に追われ、夜のお付き合いもあるしで、帰宅してから机に向かい、新しいことを学ぶという時間がめっきり減った人が多いのではないだろうか。
 P・F・ドラッカーは、「少年期や青年期に学んだことは、その後の人生においてそこから離陸すべきスタート台に過ぎなくなる」と述べ、"継続学習"や自己啓発の機会を持つことの重要性を説いている。
 確かに、今の時代、AIの進化を始めとしてあまりに変化が激しく、せっかく学んで身につけた知識や経験がすぐに陳腐化してしまい、うかうかしていると時代に取り残されてしまうのも事実である。
 では、このような時代環境の中で、私たちはどうすればいいのだろうか?ドラッカーは次の3つのこと挙げている。
 ① 日常生活の中に"継続学習"を組み込む
 ② 常により優れたことを行うように努める
 ③ 新しい仕事が要求するものは何かを考える
 人生100年時代の到来がさかんに言われている。しかも、環境の変化が激しく、組織の寿命よりも人間の寿命の方が長い時代となる。
 学校を卒業して企業に就職すれば、その後は終身雇用制によって定年まで安定した生活を送ることができるという制度は、すでに成り立たなくなっているのである。
 また、ドラッカーは「教育は経験や知恵を与えることはできない」とし、「人は仕事を通して磨かれる」と述べている。
 つまり、"継続学習"の最良の機会は仕事をする職場そのものにあるということである。共に働く者は、そのことを意識して協働行為を体系化していくべきだと考える。
 IG会計グループでは、経営理念にも「互いに切磋琢磨する」ことを掲げ、"継続学習"の重要性を掲げて、「早朝勉強会」や月末・月初に「考える一日」を設けて、組織としても学習することを心がけている。
                                                                                               "考える言葉"シリーズ(24‐01)

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