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考える言葉

パラダイム

2014年04月08日

 以前に読んだ本で気に止まるものがないかと、自宅の書棚を眺めていると気を引くものが案外と出てくるものだ。
 昨晩は、『パラダイムの魔力』(ジョエル・バーカー著)が目に止まり、懐かしくなって読み返してみた。初版発行が1995年4月10日となっており、もう19年前に書かれたものである。
 その書物の中で、「新しい時代に取り残されたくないと思うなら、三つのキーワードを肝に命じておく必要がある」と述べて、「①先見性、②イノベーション、③卓越」を掲げている。そして、「卓越は21世紀の基盤であり、前提条件にすぎない。卓越にイノベーションが加われば、力が倍増する。・・・さらに先見性が加われば、他社の追随を許さないものを提供できるようになり、もう怖いものはない・・・」と。その当時、たいへん共感をしたのだろう、何度も読み直した痕跡がある。
 その背景には、"パラダイム"シフトがある。"パラダイム"とは思考の枠組みや価値観のことであるが、ある時代や集団を支配する考え方(ルールや規範など)が断絶的な変化を遂げる時代が到来し、過去の延長線上に未来が描けないという・・・。
 ところで、環境に断絶的な変化が生じると、個人(企業)にとって厄介なことが起きる。これは、"パラダイム"効果(支配性・独善性・盲目性)と呼ばれる現象であるが、自分が身につけているというか、信じている"パラダイム"の影響を受けて、外部環境で起きている変化を、どうしても受け入れられないのである。自分の信じている"パラダイム"(=物差し)が唯一正しいと・・・。パラダイムのマヒ状態に陥る。これでは、淘汰されるしかない。
 「激動の時代には、"パラダイム"のしなやかさが最善の戦略になる」というが、まさにその通りである。だが、"パラダイム"には位相差(レベル・高低)があるという(「経営人間学講座」)。そして、レベルの低い"パラダイム"ほど、しなやかさに欠けるというから要注意だ。
 レベルの高い"パラダイム"とは、「世の中は、あらゆる関係性で成り立っており、それはつねに変化している」という原理を受入れ、自由自在に思考し、自他を分離しない統合の判断軸をもって、つねに自己革新していける考え方である。
 「信じれば、見える」というのが"パラダイム"の特徴であるが、逆にいうと「信じていないものは、見えていない」という怖さがある。
 つねに心を開き、しなやかであることだ。その意味においても、「①先見性、②イノベーション、③卓越」を追求する姿勢が必要とされる。

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