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考える言葉

IG後継者育成塾

2014年09月22日

 "IG後継者育成塾"の第4期が、18名の参加者を得てスタートした。
 この参加数は、過去最高の記録である。やはり、継続は力だ。集客の努力もさることながら、実績の積上げによるクチコミ効果も見逃せないと思う。
 7年前に、ある社長からの相談をきっかけに取り組んだ"後継者"育成塾である。その当時の話であるが、中小企業の"後継者"問題を調べてみると、「年間約29万社の廃業があり、そのうち"後継者"不在という理由で廃業に追い込まれている中小企業が約7万社(20~35万人の雇用喪失)ある」とあった。その事実に驚くと同時に、放っておけない現実だと感じたことを記憶している。
 子供はなぜ、親の事業を継ごうとしないのか?その最大の理由は「親の事業の将来性・魅力がない」という。農業従事者の高齢化も、それと同じような理由があると聞いている。
 だが、この塾の参加者は、すでに"後継者"の道を選び、それなりの覚悟を決めた人たちである。何か一味違う、オーラをもっている。そのオーラがもっともっと強くなっていくようにサポートできれば、一つの成果だと考える。
 今まさに、パラダイムシフトの時代である。まさに乱世である。経営では、イノベーションが求められる時代だ。今起きている事業承継や"後継者"の問題を難しくしている背景に、それがある。つまり、自己変革できるか、どうか・・・。
 "後継者"には、継承すべき経営基盤がある。これは、有難くもあるが、一方においてゼロ発想がやりにくいという一面があり、"後継者"に共通していえる悩みの種の一つであるといえよう。
 「経営の本質は、継続と変化のバランスである」と考える。変わらざるものと変わるもの・・・。つまり、変化させるべきものと変化させざるべきもの、目的と手段を見極めることが肝心だ。その点から言うと、"後継者"であろうとなかろうと経営者であれば、つねにその事を考え抜く必要があるといえよう。
 毎回、"後継者塾"の第1講目に、ドラッカーの『5つの質問』を用意して、2日間じっくりとグループ討議してもらっているのも、そのためである。『5つの質問』は、「良き意図を行動に変える」ための経営ツールである。
 自らのミッションを知ることによって、真の顧客との出逢いが始まる。その関係性を深めることによって、その顧客の真の期待を知り、何を成果としてイノベーションしていくのかを考え、行動するための計画を策定できる。
 考え抜いた目標設定が、マネジメントの質を高め、経営を進化させてくれる。

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