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考える言葉

グローバル化

2015年01月26日

 新春恒例の第121回"全国経営者大会"(1月20~22日:帝国ホテル)へ参加。大会のテーマは『未来への選択!2015年の世界と日本~正念場を迎えるアベノミクス、国家と企業の成長戦略』であった。
 常連の大前研一氏や桜井よしこさんらをはじめ、「iPS細胞」の山中伸弥教授など多くの著名人が講師を務め、「未来に対して、どんな選択があるのか?」をそれぞれの切り口で語ってくれた。余談であるが、小生も分科会で『未来会計』をテーマに単元を持たせて頂いた。このテーマは、IGグループの新春セミナー(2月3日・長崎)でも講演する予定である。
 さて、本論に入ろう。今大会の基調的なテーマは、一言でいうと、"グローバル化"への対応であろう。"グローバル化"とは、国の境界がなくなり、世界が一つの場になるということである。それに伴う環境の変化とスピードに対して、どう適応するのか?
 大きな課題は、異なる文化や価値観を統合できるのか・・・。イスラム国のような過激な価値観あるいは国家間の歴史的なトラウマなどの問題を克服し、真のコミュニケーションができるのだろうか。経済においては、お互いの地域特性を生かした互恵的な関係は生まれやすい。一方、政治となればそうはいかない。人種、宗教、文化、資源、それに伴う国家的な縄張り意識など、対立的な要素が多い・・・。
 "グローバル化"の本質は、二つあると考える。
 一つは、多様性。"グローバル化"が進むことによって、様々な考え方、価値観を持った人々で場が構成され、それぞれの個の特殊性が際立つことである。
 もう一つは、普遍性。一方、"グローバル化"が進むと、グローバル・スタンダードという考え方が生じる。つまり、共通の文化やルールの形成である。
 一見、対立するようにみえる概念が同時に進行する。これが、"グローバル化"の本質だといえよう。
 このような時代環境化で、経営の舵取りをする私たち経営者にとって、「なすべき課題とは何か?」を考えよう。二つの対応がある。
 先ずは、その影響力を考える。"グローバル化"(多様性&普遍性)が、組織に及ぼす影響とは何か?そして、その影響を活かすために何をすべきなのか?
 次に、主体的な働きかけである。つまり、"グローバル化"した社会をより住みやすい環境にするために、貢献できることは何か?
 いずれにしても、自己革新が大きな課題となる。"グローバル化"が進めば、進むほど、分離ではなく、統合の価値観が強く求められる時代になると考える。

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